ヤバすぎる漫画家・伊藤潤二の作品を読まぬべき5つの理由
4:不意に笑わせにくるので、脳がバグりまくる
かつて某"漫画家漫画"にて、「シリアスな笑い」なるものについて言及する場面がありました。
それを読んだ当時まだ学生だった筆者は、
「シリアスな笑いってなんやねん」
と思っていましたが、その数年後に伊藤潤二の作品を読んで
「『バ〇マン。』で言ってたのこれかぁ~~!」
と、ひざを打った思い出があります。
また、古くから「ホラーとギャグは紙一重」という言葉もありますが、
伊藤潤二はそれを変幻自在、巧みに使いこなし読者の脳を混乱させてきます。
読者にただ怖がることすらさせてくれないのです。
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ここで「幽霊になりたくない」という作品をダイジェストで覧ください......。
ある男の前に現れる女。やはり美女である。
そこは若い男女、いろいろあるが......
なんか怖いこと言い出す...幽霊を食べるってなんだよ...怖いよ......
ひいい.....
!???
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―――そして物語は恐ろしい結末へ......。
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めちゃくちゃかいつまんでお届けしたうえ、
こんなシーンから「恐ろしい結末へ...」とか言われたってよくわからないかもしれませんが、
この後実際に恐怖シーンが続き、恐ろしい結末を迎えます。
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世の中にクセになるものって多々ありますが、
"シリアスな笑い×ホラー"、
この組み合わせのものってめったになくないですか?
一度読んだら最後、それこそクセになって伊藤潤二世界に没入しすぎるあまり現実世界の退屈さに嫌気がさして仕事を辞め家族を捨てて暗い部屋のすみっこでなんかブツブツつぶやきながらひたすら伊藤潤二作品を読むだけの廃人になってしまい、気付いたら壁にビターン!!! とされてもうおしまいです。危険!
おしまいの図。
おしまいになりたくなかったら、やはり読むべきではない。
5:作品が多すぎて、手が付けられなさすぎる
ここまでご覧になった方は、もうすでに「伊藤潤二、ヤベ―やつや」とお思いかと思います。
ちゃんと読みたくなくなっていただけましたでしょうか?
伊藤潤二キャラのひとり・双一。なんか言っている。
もしかしたら中には、筆者の意に異なり、伊藤潤二の世界をのぞき見たくなってしまった人もいるかもしれません。
でも安心してください。そんなみなさんはきっとこう思うはずです。
「数が多すぎて何から読めばいいかわからない」
そう、前項でも触れましたが、伊藤潤二は30年に及ぶキャリアの中で数多くの作品を残してきました。
精力的な活動によって築かれた多くの作品群、それはそのまま、ある種のハードルとして伊藤潤二未体験の者たちの前に立ちはだかっているのです。
「よかった...じゃあこれ以上伊藤潤二の被害者は増えずに済むんだ......」
そんな声がどこからか聞こえてくるようです。いやあよかった...。
ではこの記事も、このあたりで終わりに...
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......?
......!?
あっ!!!
これは!!!!
もしかして!!!!
今日(3/20)発売の
『伊藤潤二自選傑作集 歪』だ!!!!!
これまで紡いできた珠玉のホラー短編の中でも選りすぐりの傑作のみを伊藤潤二自らがセレクトし、さらには自身による作品解説や未公開のアイデアノートまで収録されているので執筆の裏側まで垣間見える、生粋のイトジュンファンにはもちろん、"ぼくの・わたしのはじめての伊藤潤二"としてもおあつらえ向きな事この上ない一冊...
『伊藤潤二自選傑作集 歪(いびつ)』
(税込1080円)だ~~~~!!!!!!!!
しまった......こんな本が全国の書店、インターネットでお買い求めいただけるなんて......
これ以上伊藤潤二の被害者を増やすわけにはいかないのに......っ!!
くっそー。なんとかして販売を差し止めねば......
おのれ伊藤潤二め......
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......?
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......えっ!!!!
なんだって!?!?
伊藤潤二のホラー短編が
amazon Kindleで
1話ごとにバラ売り、
それも1話108円~という
たいへんお求めやすい
価格で販売中!?
ジャケットやタイトルから直感で選ぶも良し、アニメで話題になった作品を選んで見比べて読むも良し......
通勤・通学やトイレ・寝る前などのスキマ時間にサッと買ってサッと楽しめる......!?
どっひゃああ~~~~!!!!
「何から読めばいいかわからない」
という読者の問いに対し
「何から読んでも楽しめちゃうよ」
という身もフタもない最適解を提示!
こんなにお気軽・お手頃に、ジャパニーズホラーのトップランナーとして活躍し続け、世界中に熱狂的なファンを持ち、かのオスカー監督・ギレルモ=デルトロもその才能を大絶賛している......
奇才・伊藤潤二の作品が読めるなんて~~~!!!!!
≫「幽霊になりたくない」を全部読む
≫ ギレルモ監督の最新作「シェイプ・オブ・ウォーター」を観に行く
もうダメだ......
買っちゃお...そして読んじゃお......。
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(おしまい)
※本文すべて敬称略・イラスト画像はすべてⒸ伊藤潤二/朝日新聞出版